かすみちゃん、本当に、ごめんね。
 ちょうど、一年前の春に出逢ってすぐに遠距離になり、夏に逢おうと約束してすごく楽しみにしていたけど、その前に縁がなかったこととしてさよならすることになってしまったね。
 かすみちゃんからのメールが返信されてこないことがあったとき、かすみちゃんに、「俺のこと嫌いになったのなら、かすみちゃんのことをあきらめる」というメールを送ったら、その日の深夜に、かすみちゃんは、「けして嫌いになったわけじゃないし、逢いたい。でも、自分は、まめじゃないし、このところずっと忙しくて殆んど休みも取れないし、まだ知り合ったばかりだし、毎週メールする約束事は、ちょっと・・。」というメールをくれたよね。その数分後にも再び、「やっぱり逢いたい。」ってメールをくれたね。
 すぐにでも不安や不満を取り除くようにメールを返信すべきだった。でも、時間が遅かったので、次の日にメールしようと思って日が明けた夜、メールを送ろうと作っていたちょうどそのときに、かすみちゃんからメールが届いた。そのメールの中では、それまでから一変して、俺がかすみちゃんのことをあきらめるようにそして、嫌いになるようにかすみちゃんは、似つかわしくない嫌な女をあえて演じていたね。
 かすみちゃんにそうまでさせてしまったとショックと、どうすればいいのかわからなくなり、「お元気で、さよなら」とメールを送ってしまった。「かすみちゃんにアドレスを教えてもらって、ものすごく後悔している。」とまで書いて。
 それに対して、「傷つけてごめんなさい」とお詫びの文面とともに俺との想い出と感謝の言葉、それに加えて、「出逢ってすぐに遠距離になるのではなく、せめて一年ぐらい期間があったら、たとえ、遠距離になったとしても絶対に、ずっとつづいていたと思う。メールだけのやりとりじゃ、ものたりないし、せめて二週間に一度ぐらいは、遭いたい。お互いに傷が深くなる前にさよならしましょう。縁がなかったと思うことにします。一生忘れないよ。」と綴られたメールが、わざわざ仕事前の忙しい朝にかすみちゃんから届いたのが最後になってしまった。きっと、ぎりぎりまで、かすみちゃん自身の心も揺れていただろうに、・・・
 本当に縁がなかったのならかすみちゃんと出逢うこともなかったと思う。その出逢った縁を切らさないようにかすみちゃんは、会う一週間前から急性腸炎で苦しんでいて当日も時折襲ってくる腹痛でほとんど睡眠もとれず本来ならば、動くことさえ大変だったはずにもかかわらず、目の下に隈を作ってフラフラの状態で頑張って逢いに来てくれたよね。お互いシャイ同士だったけど、かすみちゃんの方から今後も連絡が取れるようにアドレスを渡してくれたよね。
 あんなにまで頑張って縁を繋いでくれた子に俺は、不甲斐ない対応で自ら縁を切ってしまった。メールだけじゃなく、夏に会おうと言うのでなく、すぐに、かすみちゃんのもとに駆けつけていれば、もっと冷静に大人の対処ができていれば、きっと違う形になっていただろう。最後のメールにもせめて二週間に一度遭えたらとサインを送ってくれていたのに自分に自信がなく躊躇して返信せずにそのままにしてしまった。かすみちゃんのことを忘れることができず、遭うことになっていた夏に連絡をとろうと思ったときには、連絡がつかなくなっていた。この数ヶ月間、何度、時間を巻き戻せればと、思ったかわからない。 これまでも出会いと別れを経験してきたけど、人生で初めて耐えられないと思った。かすみちゃんからのメールや写メを全部消して無理やり忘れ去ろうとした。記憶から消し去ろうとした。でも、忘れることなんてできなかった。あの頑張って逢いにきてくれたかすみちゃんの姿が目にに焼きついていて。かすみちゃんは、気配りのできる本当にいい子で、トリマーの仕事に学校に掛け持ちしながらも弱音を吐かずに明るく前向きな頑張り屋さんだったよね。そんなかすみちゃんに心から魅かれてしまった。かすみちゃんとは、初対面のときから、同じ空気があるような感覚がしていた。運命の巡り合わせであんなにもいい子に出会い、そして出会った縁を繋ごうと頑張ってくれたのに、逆に俺は、最後は、かすみちゃんのことを傷つけ、苦しめてしまったと思う。本当に自分のことを不甲斐なく、情けなく思う。
 もう、現実を受け留めなければいけないし、行動を起こすのが遅すぎるのもわかっている。それでも、一縷の望み、可能性にかけて、奇跡が起こり、かすみちゃん本人や知り合いの方がこの想い出掲示板を読んでくれることを強く強く願って投稿している。
 いまさらだけど、誰よりもかすみちゃんのことを大事にする自信があるし、奇跡的に再び出遭えたら一生をかけてかすみちゃんのことを大切にすることを伝えたい。かすみちゃんと俺ならお互いを思いやってきっといい関係が作れると思うし、楽しい思い出も作っていけるはずだから。

運命の糸が繋がっていることを信じて     トシ


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